乳歯と永久歯
犬も猫も生まれた時は歯が生えていません。
生後3週令ぐらいから、犬歯から生えてきます。6週令ごろには乳歯が生え揃います。
健康な場合、ワクチン接種を受けるために、初めて動物病院を訪れことが多いかと思います。初回のワクチン接種は、一般的に6週令、または8週令ごろに摂取することが推奨されています。ですので、初回ワクチン接種時には、必ず、獣医さんに乳歯が生えて揃っていることを確認してもらうと良いですね。成長の確認と今後の歯並びなどを推察することができます。歯並びは、動物種によって様々ですが、日頃の歯磨きでも気をつける点が異なります。
生後12週令ごろから永久歯が生え始まります。乳歯を押し出すようにして、永久歯が出てきます。永久歯が完全に生えてしまっているのに、その歯の乳歯が残っている場合、「乳歯残存」といいます。この場合、永久歯が正常な位置に生えてこなかったり、歯垢がつきやすく、歯周炎になりやすくなってしまうので、抜歯してもらうことが必要です。
いつまでに乳歯が抜ければよいか?この目安は、動物種により多少異なりますが、おおむね生後6か月令から8か月令です。このころ、去勢手術や避妊手術をうけるばあいが多いですね。このときはチャンスです。よーく、お口の中を検診してもらうことをおすすめします。早期の治療や上手なホームケアーで、多くの歯周病は予防できます。
では、動物の歯の数、何本でしょうか?
改めて聞かれると、??ですよね。
さっそく次を参考に数えてみてください。「あら?多い!」「少ない?」あるとおもいますよ。
犬;乳歯 28本(片側上顎;切歯3本、犬歯1本、臼歯3本)
(片側下顎;切歯3本、犬歯1本、臼歯3本)
永久歯 42本(片側上顎;切歯3本、犬歯1本、前臼歯4本、後臼歯2本)
(片側下顎;切歯3本、犬歯1本、前臼歯4本、後臼歯3本)
猫;乳歯 26本(片側上顎;切歯3本、犬歯1本、臼歯3本)
(片側下顎;切歯3本、犬歯1本、臼歯2本)
永久歯 30本(片側上顎;切歯3本、犬歯1本、前臼歯3本、後臼歯1本)
(片側下顎;切歯3本、犬歯1本、前臼歯2本、後臼歯1本)

治療例;下顎の犬歯が4本あります。左右ともに、外側に生えているのが乳歯です。
抜けずに残ってしまったため、永久犬歯が内側に生えてしまい、歯並びに問題がでてしまいました