風の森動物病院

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犬歯の形成

動物の犬歯は、本来獲物を捕えるときに活躍する、長く鋭い歯です。

その機能を支えるために、口の中に見られる歯の長さ(歯冠長)の数倍の長さ(種によって4~5倍以上)の歯根があります。

犬の場合、咬み癖があり、ヒトと生活する上で問題が生じることがあります。まず、適切なしつけを行うことで、多くの問題行動が解消されますが、万が一咬まれたときに被害が少なく済むように、犬歯を短く形成することがあります。

写真は健康な上顎切歯と犬歯です。

歯には、歯根(根尖より)を通り入り込む血管、神経などが通る歯髄があります。

歯髄は、露出した状態で細菌による感染を受けるので、炎症が起きて、歯髄が壊死してしまったり、歯の周囲の組織に膿瘍が形成される(膿んでしまう)ことが、あります。

犬歯を、適切な長さで切断し、歯髄治療を行ったうえで犬歯の形成を行います。

上の写真は、手術後の歯のです。

このような治療は、交通事故など、外傷によってかみ合わせに問題が生じたときにも行われます。