抜けない乳歯

写真は、小型犬の口の中を撮影したものです。
本来、抜けるべき乳歯が、数本残ってしまっています。
さ~て、どれが乳歯でしょう??
犬猫の乳歯は、生後3週間くらいから生え始め、生後3カ月齢ごろから順に永久歯に生え換わります。生まれたとき、永久歯はまだ完成されたものではなく、顎骨のなかで成長し、大きくなるにつれて、乳歯を押し出すようにして、永久歯が生えます。この、乳歯を押し出す作用により、乳歯の歯根が吸収されて、乳歯が動揺して(ぐらぐらする)、抜け落ちるのです。
さまざまな要因により、乳歯の位置と対応する永久歯の位置がずれてしまうことにより、この生え換わりがうまくいかずに、乳歯と永久歯が混在した状態を作ってしまいます。
乳歯の残存は、永久歯の歯列にも影響します。また、食べ物の残渣が残りやすく、歯肉炎の原因にもなります。気になるときは、検診を受け、適切な時期に抜歯をしましょう。
(写真には、2本の乳犬歯と1本の乳臼歯が残っています。)