** Topic 2010年 3月**

 
●歯のトラブル?
   歯のトラブルの見つけ方

先日の診察でのことです。

ネコの患者さんでしたが、

『最近、食べる量が減った気がします。口内炎ではないでしょうか?』と、来院されました。

お口の中をみると、ぱっと見たところ大きな炎症は見られません。しかし、上顎の一番大きな臼歯(第4前臼歯)の歯肉が、一部赤くなって腫れていました。

レントゲン検査にて、極小さな歯の吸収(欠損部)がありました。

診断は、歯頸部吸収病巣(FORL)というもので、多くの場合、歯冠部が脱落してしまい、飼い主さんも口内炎がかなり進行した状態になってから、気付かれることが多い病気です。

患者のネコとしては、ヒトで言う知覚過敏のような症状があったと推察されます。そのため、食べるときに痛みが走り、食べるのをためらい、途中でやめてしまったりしていたのではないかと思います。

日々、飼い猫の様子をよく観察されていた飼い主さんだからこそ、早く気付かれ、比較的初期の状態で来院し、治療を受けることができたのだ思います。思わず、感心してしまいました。

口が臭い、よだれが出る、食べない、などが、歯のトラブルの症状ですが、このようなことが、みられるときはかなり症状の進行があるときです。

痛い!と言えない動物たちにとって、『食べているときの様子』は、歯のトラブルと知るよいヒントとなると思います。