** Topic 2009年 12月**

 

●ネコの口内炎


 猫のお口のトラブルで、比較的多いのが、口内炎(歯肉と口腔粘膜の炎症)です。

年齢とともに、歯石がつき、歯周病になって、口の粘膜がただれてきたり、感染症(猫白血病、猫エイズ、など)による口の中の炎症、免疫能の低下、猫歯頸部吸収病巣(FORL)という、歯肉辺縁近くの歯が溶け、炎症が起きてくる病気など、その原因は様々です。

















猫の口内炎は、激しい痛みが特徴です。

炎症の直接の原因は細菌です。多くの場合、複数の細菌のコラボにより、口の粘膜が襲撃され、細菌によっては毒素を産生するものもあります。

左の写真は、口の痛みにより、全く食餌がとれなくなってしまった、猫の口の写真です。

上顎の歯の歯肉から口の粘膜まで、とても広い範囲が、赤くなり腫れてしまっています。このような猫の場合、何とかお水は飲むのですが、口にフードを運んだとたん、口に激痛が起きますので、その場から突然逃げ出してしまうこもいるようです。おなかは空きますので、最初は何とか食べているのですが、次第に全く食べなくなってしまうようです。ウェットのフードでも食べれません。

2つ目の写真は、同じ猫の臼歯の写真です。歯が膨らんだように歯の表面には歯石が付き、べとべとした粘液のようなものが付いています。また、歯の左側の口腔粘膜は、赤くただれ、軽く触るだけで出血してしまいます。

炎症の原因となる細菌は、歯に付着しているべとべと(バイオフィルム;プラークといいます)の中でどんどんと増えます。

炎症の原因となる細菌の除去が治療の要ですが、このバイオフィルムの存在により、抗生物質がとても効きづらく、内服薬や外用薬のみでは治りません。麻酔を使い、機械的に歯石や歯垢を取り除き、場合によっては抜歯を行います。

猫は口を開けられるのを嫌がる子がほとんどです。しかし、月に1回は、お口のチェック、ぜひしましょう。

大きく口を開けたり、閉じたままで、頬を広げて奥の臼歯まで覗いてください。その時、一緒に歯肉や粘膜まで広く見てみましょう。

お口の痛みに、早めに気付いてあげましょう!